髪がサラサラなのは干からびている証拠

風になびくサラサラの髪の毛を美しいと人々が感じるようになったのは、いつの頃からでしょう。おそらく、昭和40年代にシャンプーのコマーシャルがテレビで大量に流れるようになってからのことだと思います。かくして、現代人のシャンプー使用率はほぼ100%といわれています。昔は、美人の条件のひとつが「カラスの濡れ羽色」の髪でした。カラスの濡れた羽根は、つややかに光り、漆黒をしていて、光線によっては、その一部が玉虫色に光ったりします。ます。そのような髪を日本人は美しいと感じていたのです。その美しさを強調するために、クシで梳いて、椿油などの油脂が少量使われたものです。この日本古来の黒髪の美を求めるならば、むしろシャンプーは使わないほうが、カラスの濡れ羽色のような自然な光沢を放つ、美しい髪を手に入れることができます。皮脂に含まれるワックスなどが毛の1本1本をしっかりコーティングするからです。シャンプーを使わなければ、油脂をつける必要もないでしょう。皮脂で毛がコーティングされていれば、キューティクルの「鱗」ははがれることなく、ぴたっと閉じて「整列」します。ます。すると、髪は受けた光をきれいに反射して、つややかに輝くわけです。皮脂はまた、毛をたがいに寄りそわせる役目もしていますので、油脂や整髪料を使わなくても髪を整えられますし、そよそよ風が吹いたくらいで髪が舞うこともありません。いっぽう、最近の髪の美しさは、風になびく、サラサラの髪ということになっています。これは、皮脂がうばわれて乾燥し、カサカサに干からびた状態です。
キューティクルもあちこちではがれていますが、トリートメントという糊でくっつけてごまかして、髪がゴワつくのを防いだり、つややかに見せたりしているだけです。
皮脂という「整髪料」を失った髪は、たがいに寄りそうことはなく、そよ風にもふわふわとなびきます。以上が、風になびくサラサラヘアの実態です。人間が自然界で生きる動物であったなら、サラサラの干からびてしまった毛では、雨露も寒さも防げないので、死滅してしまうでしょう。たがいに密着しあうことのない、干からびた髪を美しいと感じるようになってしまったのは、くりかえし見せつけられるシャンプーの大量のコマーシャルによってそう信じこまされ、マインドコントロールされているためと私は考えています。

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